『八幡愚童訓』諸本研究史再考

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タイトル別名
  • 『 ハチマングドウクン 』 ショホン ケンキュウシ サイコウ
  • Reconsideration of the Research History of the Various Books of "Hachiman Gudokun"

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抄録

蒙古襲来における八幡神(八幡大菩薩)の神徳を主題として成立した『八幡愚童訓』甲本は、八幡信仰研究の基礎資料である。その代表的本文として、これまでの諸本論や本文研究では、日本思想大系『寺社縁起』所収の翻刻本文が、広く利用されてきた。その『寺社縁起』所収の翻刻本文は、石清水八幡宮社家の菊大路家に伝来した伝本の翻刻という側面からも、『八幡愚童訓』研究史上で重要視されてきたが、その底本は、菊大路本の原本ではなく、それを影写した東京大学史料編纂所所蔵の影写本である。この東京大学史料編纂所所蔵の影写本は、上巻前半部を欠失しており、これまでの研究史では、その欠失は菊大路家の原本に由来すると考えられてきたが、石清水八幡宮に所蔵される菊大路家の原本は、全四巻が完備した形で現存している。本稿は、これまでの諸本論で等閑視されてきた、この菊大路本に対する研究史上の通説を訂正し、今後の『八幡愚童訓』研究の基礎とするものである。

八幡信仰

蒙古襲来

石清水八幡宮菊大路家本

八幡愚童記

八幡愚童訓

identifier:SK002900011160

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