英語体験学習が「コミュニケーション不安」に及ぼす影響~東京都英語村(TGG)における調査から~

書誌事項

タイトル別名
  • The Influence of English Experiential Learning on Communication Apprehension : A Comparative Study of TGG’s Programs
  • エイゴ タイケン ガクシュウ ガ 「 コミュニケーション フアン 」 ニ オヨボス エイキョウ : トウキョウト エイゴムラ(TGG)ニ オケル チョウサ カラ

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抄録

一般的に,英語に関して語彙力や文法力は高くても,話すのが苦手と感じている日本人は少なくない。コミュニケーションの際に感じる心理的バリアーの1つが「コミュニケーション不安(Communication Apprehension, 以下「CA」と表記)」であり,日本人が英語を不得意と感じるのは,知識が不足しているからではなく,CAが高いからではないだろうか。このような問題意識のもと,英語によるコミュニケーション能力の育成にCAを低下させる試みとして,体験型英語学習プログラム(以下「体験プログラム」と表記)に注目した。 東京都教育委員会が民間企業と共同で運営する東京都英語村TOKYO GLOBAL GATEWAY(以下「TGG」と表記)における体験プログラムに参加した大学1年生(実験群)と参加しなかった同1年生(統制群)のCAを比較した。その結果,実験群のCAは有意に低かった。また,体験プログラムに参加する前の実験群と統制群のCAには有意な差がみられなかったことから,体験プログラムの効果があったことが推測される。 実験群の参加前と参加後のCAに有意差は見られなかったが,場面ごとのCAを精査すると,プレゼンテーションの場面における参加前後の差は顕著であった。この結果から,プレゼンテーションにおけるCAに効果があったことが推測される。実験群の参加後におけるヒアリングからは,認知面と情動面で影響があったことが明らかになった。

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