人文・社会科学分野の専門分野別習得度と関連する大学教育は何か : 日本学術会議の参照基準に着目して

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書誌事項

タイトル別名
  • What University Education isRelevant to the Learning Level ofDisciplines in Humanities and Social Sciences? : Focusing on the Reference Standards in the Field of Disciplines Made by the Science Council of Japan
  • ジンブン ・ シャカイ カガク ブンヤ ノ センモン ブンヤベツ シュウトクド ト カンレン スル ダイガク キョウイク ワ ナニ カ : ニホン ガクジュツ カイギ ノ サンショウ キジュン ニ チャクモク シテ

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説明

本稿の目的は、全国の4 年制大学の学部4 年生に対するウェブ調査によって、人文・社会科学分野の専門分野別習得度と関連する大学教育は何かという問いを明らかにすることである。本稿の主な知見は、10 個の専門分野ごとにみても、大学教育の中でも授業経験よりも学習経験(特に探究的な学習、授業間を関連づけた理解、授業外での活用)の方が専門分野別習得度と有意な正の関連があったという点である。以上から、本稿の結論は、人文・社会科学分野の専門分野別習得度と関連する大学教育は、授業経験(どういう授業をどれくらい受けたか)ではなく、学習経験(何を考え、どのように学んだか)ということになる。ただし、この具体的な内容については、専門分野間で共通する部分と共通しない部分があり、両者を慎重に見極める必要がある。本稿の知見の含意は、次の2 点である。第1 に、授業形態に過度に着目した大学教育改革・授業改善への警鐘が必要ではないかという点である。第2 に、大学に求められるのは、学生が自らの学習経験を高められるような仕組みづくりではないかという点である。

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