高齢者のコミュニティ・ボランティア活動を促す 「無自覚な自己快楽」―兵庫県西宮市の香櫨園地区を事例として―

書誌事項

タイトル別名
  • The Motivational Function of “Unconscious Personal Pleasure” in the Elder People’s Community Volunteer Activities : A Case Study of the Koroen District in Nishinomiya City

抄録

ボランティア活動にはそれぞれ固有の目的がある。しかし、高齢者たちは自分たちの通常の活動の目的を超えて、がむしゃらに強い熱意でボランティア活動をしつづけることがしばしばある。本稿では、そのような動機の背景として、「無自覚な自己快楽」と呼べる側面を取り上げ、その中身を明らかにする。日本の兵庫県の西宮市の香櫨園地区を対象地として調査をした。具体的な調査対象は、「NPO法人チーム御前浜・香櫨園浜里浜づくり」、「ふれあい配食」、「ひろばカフェ」、「神戸・灘おもちゃ病院」、「いきいき体操」である。これらの調査地を通して、目的意識に基づく動機とは全く異なる、動機の奥にある“心のかたまり” のようなものと表現できるこの無自覚な自己快楽が、ボランティア活動、とりわけ高齢者ボランティア活動での動機づけで強く作用していることが判明する。

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