手作り玩具製作を通した保育者としての基本的態度の変容についての一考察

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the change of basic attitude as nursery teacher through the production of handmade toys
  • テズクリ ガング セイサク オ トオシタ ホイクシャ ト シテ ノ キホンテキ タイド ノ ヘンヨウ ニ ツイテ ノ イチ コウサツ

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抄録

本研究では、本学で「乳児保育Ⅰ」を受講する学生が手作り玩具製作を通して、子どもへの理解や保育者として必要な態度や保育者基礎力がどのように変化しているかを把握するために、記名式アンケート調査を実施した。その結果、手作り玩具製作前と手作り玩具製作後では、「日常的に目にする保護者と乳幼児の姿」5項目では、「乳幼児を持つ保護者の様子を見る機会がある」、「保育所や幼稚園でどのように育てられているか考えることがある」の2項目で有意な差がみられた。「保育者として必要な態度」6項目のうち、「使命感をもって子どもと接することができる」、「家事や料理・洗濯など、自らの生活体験を活かした保育を行うことができる」、「保育者自身の豊かな遊び体験を保育に活かすことができる」、「保育者自身の自然にふれあう体験を保育に活かすことができる」の4項目で有意な差がみられた。「保育者基礎力」6項目のうち、「ていねいにきれいな字を書くことができる」、「相手の持つ力を信じ、頼ることができる」、「子どもや他者に寛容さをもって接することができる」の3項目で有意な差がみられた。また、手作り玩具製作後に取り組むべき課題についての自由記述をSCATの手法で分析した結果、「子どもの遊びを支える保育者の援助の意識化」と「保育者になるための保育技術の習得」という課題が示されたことから、子どもの発達過程の理解の促進や実践的な知識と技術の習得を目指し、授業と学生自らの体験を連動させる必要があると考えられた。

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