着衣型ウェアラブル心電計を用いた実環境での心拍変動解析におけるRRI異常値処理と心拍の時間特徴量の算出精度に関する検証

説明

ウェアラブル心電計では,計測異常によるアーチファクトが生じやすい.アーチファクトはR波と誤判定されやすく,RRIの誤算出を引き起こす.筆者らは,日常生活において正確な心拍変動解析を実現することを目標として,計測異常によって引き起こされた誤ったRRIを異常値として除外する手法を提案し,着衣型ウェアラブル心電計で生じる計測異常を模した疑似ECGを用いた評価でその有効性を検証してきた.本稿では,着衣型ウェアラブル心電計を用いた各種ヘルスケアサービスの実用化に向けて,着衣型ウェアラブル心電計で実際に計測した心電図を用いて心拍の時間特徴量を算出する場合における提案技術の有効性を調査した.計測異常の要因となる身体の曲げ伸ばしやひねりを含む運動である,ラジオ体操第一を対象とした初期評価において,ノイズに強いR波検出アルゴリズムを用いるだけでは対応が不十分となる可能性があること,ならびに,ノイズに強いR波検出アルゴリズムと提案手法の組み合わせによって心拍の時間特徴量の算出精度を向上できることを確認した.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ