移動実態に即した履歴情報のグループ化手法

抄録

GPSを始めとする測位デバイスが携帯機器の機能の一部として搭載されるようになり,さらに携帯網の発展により携帯機器が測位した位置情報をセンター上のサーバに送信し,蓄積することが現実的になっている.さらにスマートフォンとそのアプリケーションの普及によって,一般のユーザから大量に位置情報を収集・蓄積することができるようになっており,蓄積した位置情報を活用することで従来は困難であった新たなサービスが次々と生まれるようになっている. しかしながら,位置情報を活用した従来の地理空間情報処理の方法は位置座標を用いた二次元のグリッド符号化を利用していたため,目的の街区が分割されてしまったり,ふたつの異なる街区を融合してしまうこと.鉄道の乗車履歴の場合は各駅ごとに履歴を整理するため単独となる履歴が多数発生し,破棄しなければならない履歴が多数発生するなどの課題があった.\n 本論文では従来の位置座標を用いた二次元のグリッド符号化ではなく,移動実態を解析し,ヒューリスティックにより鉄道路線ごとに符号化する方法,そして統計的な手法と機械学習を用いて自動的にエリアを区切る方法の2つの方法を提案した.\n さらに提案した縮約方式のうちヒューリスティックな方法に関して,東京大学空間情報科学研究センターの「人の流れプロジェクト」の「2008年東京圏人の流れデータセット(空間配分版)」のデータを利用して実験を行い,提案手法を採用することで一意な履歴数を4.9\%から0.05\%に大幅に減らせることを確認した.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050011097153490688
  • NII論文ID
    170000174001
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00177096/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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