電子麻酔記録データを用いた 麻酔導入後低血圧予測システムの提案

抄録

麻酔薬の投与は血圧低下を引き起こすが,その程度は患者の全身状態や麻酔薬の投与量などに影響を受け,予測が困難である.特に麻酔導入時には高度の血圧低下(以下導入後低血圧)を来たすことがある.高度の低血圧は心筋梗塞や脳梗塞などの有害事象を引き起こし,患者予後に影響を及ぼす可能性がある.そこで,導入後低血圧の発生を事前に予測し,医師の術前計画立案時や研修医のトレーニング時に使用可能なシステムを実装することで,導入後低血圧を発生しない麻酔薬投与量決定のサポートすることが期待できる.本稿では,年齢や性別,予定術式等の患者情報から導入後低血圧を予測し発生確率を可視化する導入後低血圧予測システムを提案する.本システムで使用を想定して,過去の電子麻酔記録データを用い,導入後低血圧の発生に対して相関の高かった患者年齢を層別化して,機械学習手法を用いて予測モデルを構築した.そして,構築したモデルを組み合わせて用いことで,F 値0.70 で予測できることを確認した.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1050011097168476160
  • NII論文ID
    170000184736
  • Web Site
    http://id.nii.ac.jp/1001/00210655/
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    conference paper
  • データソース種別
    • IRDB
    • CiNii Articles

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