暗号化ファイル共有システムの概要

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  • A design of privacy enhanced file sharing system

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抄録

今日、電子媒体を利用したコミュニケーションが盛んであるが、その多くは電子メールや電子ニュースといった古い世代のツールが活躍している。一般にグループウェアと呼ばれる計算機サポートのツールまたはその環境は、今日の計算機ハードウェアの進歩やマルチメディア、ネットワークの発展を十分に活かすものを目指していると考えて良いが、見栄え良く多機能化しただけの「良くできたツール」は、UNIX等の透過な環境に慣れたユーザにとっては見かけ倒しのアプリに終る場合も多い。我々は、共同作業の効率化を凝ったアプリケーションに求めるのではなく、汎用性の高い計算機システムとしての基盤作りによって本質的に解決することを目指し、分散共有データをファイル・システムのレベルで扱う一手法を提案する。本手法によれば、主としてテキスト・ベースの共有ファイルの編集を、非同期に行うことができるため、ネットワークから切断される移動端末や、品質の保証されない無線ネットワーク等においても、同時編集が可能である。アクセス権の管理が厳密であり、履歴管理も容易である。さらには、ファイル・データを暗号化管理した場合においても、これら特徴(非同期編集、アクセス管理、履歴管理)を損なわない工夫がなされている。

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