Prevalence of gastrointestinal parasites in grazing cattle in Miyagi Prefecture with a consideration on deworming practice

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Other Title
  • 宮城県の放牧牛における寄生虫浸潤度と駆虫プログラムの実施状況調査
  • ミヤギケン ノ ホウボクギュウ ニ オケル キセイチュウ シンジュンド ト クチュウ プログラム ノ ジッシ ジョウキョウ チョウサ

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Abstract

放牧場における衛生管理の改善に貢献することを目的とし,宮城県の公営放牧場4か所および対照として舎飼い牧場3か所を対象に消化管内寄生虫の浸潤度をウィスコンシン変法による糞便内虫卵検査を行って調査した。非放牧牛全25頭には消化管内線虫の虫卵は認められず,コクシジウムのオーシストが2頭に認められたのみであった。一方,4か所の放牧場では,10~21頭の抜き取り検査を行った結果,すべての牧場で高率な消化管内寄生虫の保有状況が認められた。1か所の放牧場のみイベルメクチン製剤が毎月投与されていたが,145頭の全頭検査を実施したところ,35%に消化管内線虫卵が検出され,十分な駆虫効果が得られていないことが明らかとなった。また,145頭中30頭がベネデン条虫卵陽性であり,フルベンダゾール製剤を投与したところ,線虫卵は陰性となったが,ベネデン条虫については,完全な駆虫効果は得られなかった。したがって,今後も対策を継続することが必要と考えられた。各牧場には,入牧前,夏期,および退牧時のイベルメクチン製剤の投与を勧めたが,結果として実施されなかった。翌年,再調査を行ったところ,ほとんどの牛が入れ替わっていたが,消化管寄生虫陽性率は前年度と同様であった。効果的な駆虫プログラムを実施するためには,生産農家・放牧場管理者・自治体担当者への情報提供や啓蒙が不可欠であり,共通認識を持ちながら予算・人員不足の課題を解決していくことが重要であると考えられた。

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