Chaetoceros calcitransの屋外における大量安定培養の試み

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タイトル別名
  • Trial of stable outdoor mass culture of Chaetoceros calcitrans
  • Chaetoceros calcitrans ノ オクガイ ニ オケル タイリョウ アンテイ バイヨウ ノ ココロミ

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抄録

カルシトランスの屋外における大量培養の安定性を明らかにするため,春季から秋季に100l,500lおよび5kl水槽を用いてネオグラシーレと比較する試験区を設定して屋外培養試験を実施した。また,カルシトランスの市販品を元種に用いる方法の実用性や高温期に遮光幕を用いることの有効性を明らかにするための培養試験も併せて実施した。その結果,カルシトランスは培養適期の春季には最高細胞密度で100l,500l水槽とも約600万細胞/mlに達し,最高細胞密度はやや劣る傾向があるもののネオグラシーレと同様に安定的な培養が可能であることが判明し,さらに市販品を元種に用いることでより効率的な培養ができることを確認した。また,高温期に遮光幕を用いて培養水温の上昇を抑制する方法は,餌料用微細藻類の安定培養に効果的であり,高温耐性の低いカルシトランスでも盛夏期における培養が可能であることが示唆された。

収録刊行物

  • 水産増殖

    水産増殖 69 (1), 55-69, 2021-04

    津 : 日本水産増殖学会

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