モノアラガイ中の吸虫Clinostomum complanatumセルカリアの季節性及び感染キンギョにおける投薬効果

書誌事項

タイトル別名
  • Seasonality of Clinostomum complanatum cercariae in the snail host Radix auricularia japonica and drug treatment of the parasite in goldfish Carassius auratus

抄録

愛知県内のキンギョ養殖場にけるモノアラガイ中のClinostomum complanatumセルカリア検出率は7月前後に高かった。キンギョに人為的に寄生させたC. complanatumに対するトリクロルホン及びプラジクアンテルの効果を検証したところ,C. complanatumが寄生したモノアラガイと同居させたキンギョにおいて,どちらの薬品にも寄生初期における駆虫効果が確認された。トリクロルホンは300 mg/t,13日間の薬浴で,プラジクアンテルは138 mg/kg魚体重の経口投与で効果が確認された。魚への寄生が多く起きる7月前後にトリクロルホン薬浴またはプラジクアンテル経口投与を行うことで,寄生虫の脱嚢が原因となる魚体への損傷を回避し,魚体に損傷を与えずにC. complanatumの被害を軽減できる可能性が示された。

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