鹿児島県のキャベツ産地における根こぶ病の発病と栽培温度の関係

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タイトル別名
  • Relationship between disease development of clubroot and temperature in cabbage cultivation in Kagoshima Prefecture
  • カゴシマケン ノ キャベツ サンチ ニ オケル ネコブヤマイ ノ ハツビョウ ト サイバイ オンド ノ カンケイ

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抄録

耕種的防除法を取り入れたキャベツ根こぶ病の防除対策を確立するため,栽培時の温度条件と発病との関係について検討した。休眠胞子密度が1×10 5個/gの汚染土壌で,感受性品種の「金春」を栽培した室内ポット試験において,発病が認められた温度条件は16,18,20,28℃で,それより低温の12℃と14℃では発病が認められなかった。一方,日長8時間でも栽培温度が20℃と28℃では発病し,短日条件が発病を完全に阻止する可能性は低いと思われた。ほ場発病試験でも,栽培温度と発病度の関係には室内ポット試験と同様の傾向が認められ,栽培期間中の平均温度と発病度の回帰分析の結果から,発病度は19℃付近で高く,温度の低下に従って低下し,約11℃以下で発病度が0になる関係が示された。以上より,キャベツ根こぶ病は低温により発病が抑制され,本県のキャベツ栽培において,冬期の作型は本病発病の危険性が著しく低い事が示された。

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