瀬戸内地域におけるビワ「なつたより」の適熟果収穫を支援するカラーチャートの作成

書誌事項

タイトル別名
  • Creation of color chart to support harvest of suitably ripe fruit of loquat 'Natsutayori' in the Setouchi region
  • セトウチ チイキ ニ オケル ビワ 「 ナ ツタヨリ 」 ノ テキジュクカシュウカク オ シエン スル カラーチャート ノ サクセイ

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説明

ビワの主産地の中で冬春季が低温で推移しやすい瀬戸内地域に位置する香川県において,ビワ「なつたより」の果皮色と果実品質との関係を3年間調査した。次に,得られた結果をもとに適熟果を収穫するための目安となるカラーチャートを作成し,その適合性を検討した。1 収穫時の果皮色(a*値)と糖度計示度との間には3年間ともに強い正の相関があり,糖度計示度が12.0(Brix)となるにはa*値で6.0~9.5程度,糖度計示度が13.0(Brix)となるにはa*値で10.0~11.0程度の範囲で年次変動があった。2 収穫時の果皮色(a*値)とリンゴ酸含量との間には3年間ともに強い負の相関があり,リンゴ酸含量が0.30g/100ml程度となるにはa*値で9.0~11.5の範囲で年次変動があった。3 作成したカラーチャートを用いて色票別に収穫した果実の果皮色(L*値,a*値およびb*値)は,カラーチャートと概ね一致した。果実品質は,色票4で糖度計示度13.5(Brix)以上,リンゴ酸含量0.20g/100ml以下で食味が良く,色票3で糖度計示度12.5(Brix)以上,リンゴ酸含量0.30g/100ml以下となった。果実品質の向上と過熟による商品率低下の両面から判断して,カラーチャートの色票3~4が適熟果を収穫する目安になると考えられた。

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