鶏コクシジウムに対するポリエーテル系イオノフォア評価方法の検討 : 生産性に着目した実験感染モデルの有用性

書誌事項

タイトル別名
  • Study on polyether ionophore evaluation method for chicken coccidia : Utility of experimental infection model focusing on productivity
  • ケイ コクシジウム ニ タイスル ポリエーテルケイ イオノフォア ヒョウカ ホウホウ ノ ケントウ : セイサンセイ ニ チャクモク シタ ジッケン カンセン モデル ノ ユウヨウセイ

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抄録

抗コクシジウム剤の評価には従来anticoccidial index(ACI)を用いることが多く,この方法ではポリエーテル系イオノフォアは生産性が良いにもかかわらず効力が弱いと評価される結果がしばしばみうけられる。そこで生産性に着目して評価することを目的にproduction score(PS)に準じた方法とACIを用いた方法を比較検討した。市販ブロイラー雄初生雛120羽を供試し,ポリエーテル系イオノフォアであるサリノマイシン,ラサロシド,ナラシンの飼料添加物を添加した飼料を給与した。試験区分は感染対照群,非感染対照群等を含む6区分を設け,各20羽を割り付けた。一ブロイラー養鶏場において採取したEimeria tenella,E. acervulina,E. maximaのオーシストを野外の状況に近い数になるように調整した。野外条件に近い状況を再現するために,導入後間もないオーシストへの暴露を想定し3日齢でこれら3種の少数量のオーシスト投与を行い,さらに28日齢で少数投与の10倍量のオーシスト投与(以下,感染)を行い42日齢まで観察した。その結果,ACIでは低く評価された飼料添加物もPSに準じた方法で指数化することにより適切な評価が可能であると考えられた。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 54 (3), 123-129, 2018-11

    つくば : 鶏病研究会

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