ブロイラーに定着したSalmonella enterica serovar Agonaと鶏ひき肉におけるサルモネラ汚染状況

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Salmonella enterica serovar Agona colonized in broiler chickens and Salmonella contamination in minced chicken
  • ブロイラー ニ テイチャク シタ Salmonella enterica serovar Agona ト ケイ ヒキニク ニ オケル サルモネラ オセン ジョウキョウ

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説明

近年,国内のブロイラーに定着しているサルモネラの血清型はSalmonella enterica serovar Infantis (SI)である。2014年と2015年に山梨県の一食鳥処理場に搬入された山梨県および長野県の各2農場のブロイラー,計102羽についてサルモネラ汚染状況を調査したところ,SIに代わってS. Agona(SA)が2014年には,脾臓の25%(4/16羽),肝臓の25%(2/8羽)および盲腸の39.3%(33/84羽)から分離された。2015年には,盲腸のみから44.4%(8/18羽)に分離された。SIは両年の調査で2羽の盲腸からのみ分離された。そこで,ブロイラーでS. Agonaの広域な汚染が起きているかどうかを調査するため,市販の鶏ひき肉220例について,また,千葉県のブロイラー農場10戸における各10羽の盲腸から分離されたサルモネラの血清型を調査した。その結果,市販の鶏ひき肉および千葉県のブロイラー農場からSAは分離されなかった。したがって,現時点で発生県を除く国内ブロイラー農場においてSAの広域拡大は起きていないと考えられる。

収録刊行物

  • 鶏病研究会報

    鶏病研究会報 52 (3), 180-184, 2016-11

    つくば : 鶏病研究会

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