On the New System of Institutes of the Civil Code of PRC and the Reason for Adopting It : Also Discussing Professor Su Yongqinʼs Opinion that the Civil Code of PRC is Failure in Systematic

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Other Title
  • 中国民法典による新法学提要体系の採用とその理由について : 中国民法典体系化失敗論の検討

Abstract

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2020年5月の中国民法典制定以降,中国においては数多の研究論文が発表されており,民法の体系に関する議論もなされている。台湾の極めて有力な民法学者である蘇永欽教授は,元々,中国民法典の制定に強い関心を有していたが,今回の中国民法典制定後に,この新民法典は体系化に失敗した旨の論文を発表された。本稿は,それを契機として,民法典の体系について,法学提要体系とパンデクテン体系の両者を検討しながら論じるものである。  中国民法典は,法学提要体系とパンデクテン体系のそれぞれの長所を採用したものである。そして,いわゆる「債権総則」を設置すべきかの問題の検討に移り,法学提要における不法行為編の独立,フランス民法典における法定債権編の独立を論じる。その後で,債権総則を設置したドイツでの反対の動き,このドイツ民法典の体系を継受したと言い得る日本での反対論の動き,日本人が立法支援したラオス民法典における債権総則の不採用,台湾での債権総則設置に対する反対論の登場に触れる。こうした諸点を踏まえて,債権総則は民法典において不要と考えられ,債権総則を持たない中国民法典が体系化に失敗しているわけではないことを論じる。最後に,蘇教授の提案する民法典の体系について,批判的に検討する。

Journal

  • 比較法雑誌

    比較法雑誌 55 (2), 77-112, 2021-09-30

    日本比較法研究所

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