企業におけるワークルール遵守強化に影響を及ぼしうる国際的基準・ルールの可能性

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タイトル別名
  • What Is the Impact of International Standards and Rules on Compliance of Companies with Work Rules?
  • キギョウ ニ オケル ワークルール ジュンシュ キョウカ ニ エイキョウ オ オヨボシウル コクサイテキ キジュン ・ ルール ノ カノウセイ

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抄録

本稿では,ワークルール(労働法)の遵守強化に関わると思われる国際的な動向とその影響について検討する。 近年,これまで主に単なるコンプライアンス(法令遵守)の観点から論じられていたワークルール遵守が,人権に関する問題として論じられるようになってきた。他方,自社のみならず,生産等の委託先,原材料等の調達先,製品等の販売先や投資先などが,ワークルールなどのルールを各国で遵守しているかが問われ,自社の製品・サービスのサプライチェーンへのチェック(デューディリジェンス)が問題になってきている。 こういった動向が企業のワークルール遵守にもたらす影響は大きいが,限界もある。まず事業展開が国内限定の場合には影響が少ない。また規制内容はILOの「中核的労働基準」の項目が主で,長時間労働などは含まれない。さらに企業の方針や取り組みの情報開示を求める規制の場合,実質的な意味が必ずしも大きくないなどの問題がある。

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