中華人民共和国江西省における方言番組をめぐる政策について

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Dialect Program and Its Policy in Jiangxi Province, the People’s Republic of China

抄録

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本稿の目的は,中華人民共和国江西省における漢語方言を使用したラジオ・テレビ番組(方言番組)をめぐる政策を考察することである。この目的を成し遂げるべく,政策の枠組みとして関係法令等を確認し,従前の方言番組の放送状況を記述したうえで,総合的な検討を行い,次のような結論を得た。すなわち,同省では,2004年に全国的なブームを受けて市級テレビ局が方言番組を開始したものの,言語政策部門による評価活動が展開されるなかで,2005年には放送停止となった。ところが,これとほぼ時を同じくして,今度は省級テレビ局が方言番組を手掛けるようになり,2007年にかけて数量を増やした。そして,放送部門はこうした動きを容認したものと見られ,その後各地の市級テレビ局にも方言番組が拡大していった。他方,このような全体的な流れと別系統の動きとしては,贛州市における客家語番組の事例が指摘される。

収録刊行物

  • 人文研紀要

    人文研紀要 102 61-89, 2022-09-30

    中央大学人文科学研究所

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