現代中国における「親教育」に関する教育政策および法律条文の試訳

書誌事項

タイトル別名
  • Translations of Education Policy and Act on Parenting Education in Contemporary China

抄録

type:その他(翻訳)

人は自然に「親になる」わけではない。親になるための知識や技術は伝承や経験をもとに学び、習得されるものである。この視点が欠かせない。その意味で、「親になる」ことを学ばせるのが大きな教育の課題でもある。本稿では、「親になる」ための教育を「親教育」と定義する。中国での「親教育」は、1990年代以降政府主導によるトップダウン式で本格的に行われている。母性・父性を包摂する「親性」研究の一つの基礎作業として、親教育に関する重要な教育政策および法律を整理・翻訳する必要がある。中国政府は、青少年の育成に重要な役割を果たす家庭教育に何を期待しているのか。基礎資料を翻訳することは、中国における「親教育」の特徴および国が求める「親像」の輪郭を知るうえで不可欠な作業となる。本稿は、90 年代以降に実施されている「親教育」に関する教育政策や法律のなかから、以下の三つの資料-「中華人民共和国未成年者保護法」(1995)、「子どもの教育に関する保護者の行動規範」(1997)と「中華人民共和国家庭教育促進法」(2021)を中心に保護者の役割に関する内容を試訳するものである。なお、その具体的な内容については、稿を改めて考察する。

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