東京都のニホンナシ生産圃場におけるナミハダニ黄緑型の発生実態と薬剤防除体系の再構築

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タイトル別名
  • Seasonal prevalence, acaricide susceptibility and efficient control of the two-spotted spider mite (Tetranychus urticae) in pear orchards
  • トウキョウト ノ ニホンナシ セイサン ホジョウ ニ オケル ナミハダニ キミドリガタ ノ ハッセイ ジッタイ ト ヤクザイ ボウジョ タイケイ ノ サイコウチク

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抄録

2015年~2016年に,東京都稲城市および立川市のニホンナシ圃場におけるナミハダニの発生消長を調査したところ,初発生は6月下旬で,7月中旬から8月上旬にかけて増加傾向となり,8月中下旬にピークとなった後,8月下旬から9月中旬に収束することが確認された。また,殺ダニ剤10剤について,薬剤感受性検定を都内22圃場において実施したところ,調査したほぼ全ての圃場において実用性のある殺ダニ剤はアセキノシル水和剤,ミルベメクチン乳剤,ビフェナゼート水和剤およびスピロメシフェン水和剤の4剤であった。ピフルブミド水和剤,シエノピラフェン水和剤,テブフェンピラド水和剤,エトキサゾール水和剤,テトラジホン水和剤は圃場ごとで補正死虫率の差が大きく,ヘキシチアゾクス水和剤はいずれの圃場においても効果が低下していた。以上の結果から,殺ダニ剤の種類と散布時期を検討し,新しい防除体系を構築したところ,同じ散布回数でも慣行的に実施されてきた従来の防除体系よりもナミハダニを低密度に抑えることができた。

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