メカブを利活用した豚の育成率向上飼育技術の開発(1)

この論文をさがす

説明

肉豚を生産する上で,子豚期の事故率が高く,その低減が農場の経営安定には欠かせない課題である。そこで,腸内細菌叢の適性化や免疫賦活作用が期待されるメカブを給与し,発育,血液性状,ストレス指標物質,腸内細菌叢および腸内代謝産物に及ぼす影響を調査した。3%メカブ乾燥粉末添加飼料給与により,1日平均増体重は試験区および対照区において同等であったが,試験区は飼料要求率2.09に対し,対照区は1.92であった。血液生化学検査結果およびストレス指標物質に差は確認されなかった。両区における腸内細菌叢の16S rRNA遺伝子配列解析を行った結果,メカブ給与により,試験終了時の腸内細菌叢に差が見られた。メタボローム試験の結果,糞便中の3種類のアミノ酸(アラニン,グリシン,スレオニン)は,試験区が対照区よりも有意に低かった。メカブ給与により,腸内細菌叢の構成および糞便中代謝産物に影響があったことが示唆された。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ