マルチキャビティコンテナを用いたブナの育苗と育苗条件の検討

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  • Conditions for raising beech seedlings using multi-cavity containers
  • マルチキャビティコンテナ オ モチイタ ブナ ノ イクビョウ ト イクビョウ ジョウケン ノ ケントウ

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抄録

ブナ(Fagus crenata)のコンテナ栽培に適した環境・培地を明らかにするため,マルチキャビティコンテナ(JFA-300)と裸苗を,遮光率や培地を変えて温室と露地で栽培した(裸苗は露地のみ)。遮光率は0%(無遮光),30%,70%とし,培地は元肥入りコンテナ育苗培地と元肥なしココピートオールド100%の2種類を使用した。コンテナ育苗培地の組成は,ココピートオールド80%,赤玉土20%であり,元肥として100日型肥料(N:P:K=lO:18:15,5g/L,微量要素Mg,Mn,B,Fe,1g/L)入りである。2成長期後のコンテナ苗の生残率は,軽度の枯れ,枯れ戻りが見られたビニールハウスの70%遮光区以外はすべての試験区で裸苗の結果の範囲内にあった。そして,培地が苗の成長に及ぼす影響は遮光処理よりも大きいことが一般化線形モデルにより明らかになったことから,コンテナ育苗されたブナ苗は露地栽培が可能であり,培地の効果により生育速度を制御できると考えられた。

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