カキにおけるフジコナカイガラムシおよび主要なチョウ目害虫に対する複数の交信攪乱剤を用いた防除体系の検討

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タイトル別名
  • Efficacy of a combined system of mating disruptors to control Planococcus kraunhiae and other lepidopteran pest infestations in Japanese persimmon
  • カキ ニ オケル フジコナカイガラムシ オヨビ シュヨウ ナ チョウモク ガイチュウ ニ タイスル フクスウ ノ コウシン カクランザイ オ モチイタ ボウジョ タイケイ ノ ケントウ

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抄録

本試験では2019年と2020年の2か年において,フジコナカイガラムシに加え,チョウ目害虫(チャノコカクモンハマキ,チャハマキ,ヒメコスカシバ,カキノヘタムシガ)を対象とした,複数の交信攪乱剤と殺虫剤を併用した防除体系の効果を検討した。交信攪乱剤設置区では2か年ともフジコナカイガラムシに対する定位阻害効果が認められた。また,フジコナカイガラムシ対象の殺虫剤を慣行防除区と比較して2剤あるいは4剤削減した条件下において,両年とも本種に対する密度抑制効果が認められ,収穫時期における果実被害も低く抑えた。このことからフジコナカイガラムシを対象とした交信攪乱剤の防除効果が示され,薬剤削減の可能性があると考えられた。また,ハマキムシ類(チャノコカクモンハマキ,チャハマキ)およびヒメコスカシバについても両年とも定位阻害効果が認められた。これらのことから,フジコナカイガラムシ,ハマキムシ類(チャノコカクモンハマキ,チャハマキ),ヒメコスカシバの交信攪乱剤を併用する防除体系については,互いに影響を及ぼすことなく対象害虫に対する防除効果が期待できると考えられた。

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