デヒドロエピアンドロステロンを用いた牛体内受精卵採取成績向上に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Research on the improvement of bovine embryo collection performance using dehydroepiandrosterone
  • デヒドロエピ アンド ロステロン オ モチイタ ギュウ タイナイ ジュセイラン サイシュ セイセキ コウジョウ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

本県では銘柄和牛である「常陸牛」の生産拡大や受胎率向上対策として受精卵移植が行われており、黒毛和種受精卵の需要が高まっている。一方、ウシの体内受精卵採取においては成績不良な個体への対策が求められている。そこで本研究では、ヒトの生殖補助医療分野で利用されているDHEAに着目し、効率的な体内受精卵採取方法を確立することを目的とした。血中DHEAおよびDHEA-S濃度と体内受精卵採取成績との関連性を解析した結果、血中DHEA濃度とA・A’・Bランク卵率との間に弱い正の相関がみられた。また、DHEA-S製剤投与が体内受精卵採取成績に及ぼす影響を解析した結果、平均採取卵数はDHEA-S製剤を投与することによって、有意に増加することが明らかとなり、平均受精卵数および平均正常卵数は有意な差がみられなかったものの、増加する傾向がみられた。これらの結果より、血中DHEA濃度は体内受精卵採取成績の指標となる可能性が示唆され、DHEA-S製剤の投与により、体内受精卵採取成績が向上することが明らかとなった。

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