ムクロジの果実や種子の形質とその発芽特性

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タイトル別名
  • Relationships between fruit and seed characteristics and seed germination traits in Sapindus mukorossi
  • ムクロジ ノ カジツ ヤ シュシ ノ ケイシツ ト ソノ ハツガ トクセイ

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抄録

ムクロジの育苗技術の開発に必要な発芽特性に関する情報を得るため,11月から1月までに採取された種子や果実の形質および播種後の発芽状況を調べた。その結果,種子サイズによって発芽パターンは異なり,14mm以上の種子は発芽率が35%と低く,そのほとんどは播種翌月の4月に発芽したが,14mm未満の種子は発芽率が68%と高く,7月をピークに播種6ヶ月後の9月まで緩慢に発芽した。また,14mm以上の種子の多くは黄緑色の果実から取り出された帯褐色の種子であったが,14mm未満の種子のほとんどは黄橙色の果実から取り出された黒色の種子であり,その黄橙色に熟した果実は12月中旬以降に採取されやすいことがわかった。14mm未満で黒色の種子は高い発芽率を示したが,播種6ヶ月後までばらついて発芽したことから,発芽を揃えるための前処理を検討する必要があると考えられた。

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