体外受精由来マウス胚の桑実胚への発生過程のタイムラプスインキュベーターを用いた解析

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  • Morphokinetic analysis of development to the morula of mouse embryos fertilized in vitro using an incubator with time-lapse cinematography

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マウス胚の着床前の発生過程をより高い精度で観察するために,体外受精由来胚を用いタイムラプスシネマトグラフィーを用いて評価した。発生の速い胚においては,精子添加後58時間にはコンパクションを完了して桑実胚に発生したが,培養胚の39%は精子添加後72時間においてもコンパクションを完了していなかった。一方,精子添加後24,48および96時間においては,ほとんどの胚が,それぞれ,2細胞期胚,4細胞期胚および胚盤胞へ発生した。興味深いことに,桑実胚への発生途上胚は,卵割に伴って部分的にコンパクションが緩むのであるが,観察する時間によってコンパクションが完了した桑実胚と判断できる場合があった。従来の24時間間隔での胚発生の観察は,桑実胚への発生率を誤って評価するので,精子添加後72時間の観察においては,「桑実胚」への発生率とするよりも「コンパクション途上桑実胚」とする方がより適切であると考えられた。

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