高水蒸気透過性MAフィルムがブロッコリーにおける収穫後の鮮度保持および積載効率に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Effects of modified atmosphere with high Water Vapor Transmission Rate (WVTR) film on freshness retention after harvesting and loading efficiency in broccoli
  • タカミズ ジョウキ トウカセイ MA フィルム ガ ブロッコリー ニ オケル シュウカク ゴ ノ センド ホジ オヨビ セキサイ コウリツ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

ブロッコリーは,収穫後の呼吸量が大きく,品質劣化しやすい野菜である。高温期におけるブロッコリーの流通では,収穫後に予冷を行い,氷詰め発泡スチロール箱(以下,氷詰め発泡箱)を使って出荷するのが一般的である。しかし,その流通方法は,積載効率が悪く,発泡箱を流通後に廃棄するため,環境負荷が高いと指摘されている。本研究では,温暖地における氷詰め発泡箱による輸送の代替資材を検討するため,慣行の包装資材である氷詰め発泡箱に加えて,水蒸気透過度の高いMA包装資材であるXtend(R)(以下,Xtend)を用い,ブロッコリーの収穫後の鮮度保持および積載効率に及ぼす影響を調査した。試験は,低温区および常温区の2試験区で4~14日間行い,ガス濃度(O2およびCO2),外観評価,品質および輸送時の積載効率を検討した。その結果,低温区において,重量減少率は,両資材区ともに,商品価値を保持できる範囲内であり,Xtendの外観評価,破断応力およびアスコルビン酸含量は,氷詰め発泡箱と同等であった。また,Xtendは,資材費や重量などの積載効率が,氷詰め発泡箱に比べて優れた。以上から,Xtendは,環境負荷が高い氷詰め発泡箱の代替資材として,流通現場において導入効果が高いと考える。

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