共働きの男性大学教員における父親役割獲得に影響する要因

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タイトル別名
  • Factors Influencing the Father Role Acquisition among University Male Teachers with Working Wives
  • トモバタラキ ノ ダンセイ ダイガク キョウイン ニ オケル チチオヤ ヤクワリ カクトク ニ エイキョウ スル ヨウイン

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抄録

目的:共働きで未就学児のいる男性大学教員の父親役割獲得に影響する要因を明らかにする. 方法:男性大学教員で,共働きで未就学児のいる 8 名を対象とした.分析は修正版グランデッドセオリーアプローチを用いた. 結果:共働きの男性大学教員における父親役割獲得に影響する要因は,【幼少期の役割期待に応える意識】【家庭内の父親・母親の力関係・役割からの学習】【幼少期より目に映った父親像のアセスメント】【稼得者であることも意識した医療職の選択】【思いのほか育児参加が難しい大学教員の生活】【父親目線で子どもの話ができる職場環境】【妻の妊娠出産を傍目に見て強まる父親としての自覚】【夫と妻・父親と母親としての在り方の模索】の 8カテゴリーと 24 の概念で説明された. 考察:自身の父親像を批評的に捉え,夫婦で人間関係を再構築していく様相が窺えた.また職場環境も重要で育児休業取得の可否や,同じ境遇の同僚の存在も影響していた.男性大学教員の父親役割獲得過程においては,成育歴や職場環境,夫婦関係の再構築が重要な影響要因となっていた.

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