世界英語のリスニング リスニング実験における英語バリエーションの影響と実験手法の有用性に関する検証

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  • Listening to World Englishes Experimental Investigation on the influence of World English Variations and the comparison of experimental methods in listening experiments

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現在、英語は国際語(国際共通語)として疑いようのない地位を築いており、全世界の人口の1/4にあたる20億人近くが使用しているとされている。このように世界中で使用されている英語は、英語を母語として使用する国であるイギリス、アメリカ、オーストラリア(ニュージーランド)、カナダの中でも発音上のバリエーションが大きい。日本の英語教育は伝統的に、第二次世界大戦後はアメリカ英語を中心に行われていたが、近年ではアメリカ英語以外の英語への注目の増加や、重要性の認識が行われている。本研究では、多様性のある英語バリエーションを学ぶことの重要性や、各地域の英語の発音上の違いを踏まえ、英語のバリエーションが日本人英語学習者へ与える影響について検証した。その結果、リスニング実験におけるアメリカ英語とカナダ英語の正答率はイギリス英語とオーストラリア英語の正答率に対して高いという結果となり、日本人英語学習者のこれまでの英語学習における慣れ度合いが、その理解度にも影響を与えていることが示唆される結果となった。また、本研究では、英語の理解度を検証するにあたり、多肢選択形式の問題とディクテーション形式の問題を比較し、ディクテーション形式の問題の方が検出力が高いということが示唆された。この結果は、今後の日本の英語教育において、母語話者も非母語話者も含め、様々な英語話者の英語発話に慣れ親しむことが、今後英語を国際語(国際共通語)として使用し、多くの人とのコミュニケーションを円滑に行うためには重要になることを示唆するものとなった。

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