Imitation Invites Originality : Future Proposals for Creativity

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  • 模倣は独創を誘う : 創造性に対する未来への提言
  • モホウ ワ ドクソウ オ サソウ : ソウゾウセイ ニ タイスル ミライ エ ノ テイゲン

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「すべての創造は模倣から始まる」。この言葉は、創造性を表現する姿勢としてよく知られている。創造とは「無」から生まれるのではなく、何かしらの「有」の上に成り立つことを示唆している。見渡せば私たちの社会は模倣で成り立っている。言葉、社会の様々な制度、食物、住居、衣服、教育、音楽、スポーツなど、枚挙にいとまがない。いとまがないのは当たり前で、私たちを取り巻く環境のすべてが模倣で成り立っているからである。ここで三つの疑問が持ち上がる。始めに「なぜ、人間は模倣をするのか」。人間と生物を分かつのは、模倣であると唱える心理学の研究者もいる。次が「なぜ、模倣から創造が生まれるのか」。模倣が創造となる方法が存在するかもしれない。最後が「なぜ、模倣が独創の母になるのか」。模倣と独創の間には原理や型があるかもしれない。本研究では以上の疑問を明らかにしていく。予てより、創造・独創性は卓越した才能や能力を持つ者に与えられた称号のように扱われている。ブラックボックスを通じていきなり出現するらしい。本当にそうなのか。今回の研究を通じてその謎を解き明かすことが、「すべての創造は模倣から始まる」という言葉が放つ、未来に向けたメッセージにもなる。その鍵は「わかる」と「かわる」、「かわる」と「わかる」。模倣は創造のループを生み出していくと推測する。

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