大学生と読書 : 読書環境の変化 3

書誌事項

タイトル別名
  • University Students and Reading : Changes in Reading Environment Part 3
  • ダイガクセイ ト ドクショ : ドクショ カンキョウ ノ ヘンカ 3

説明

新型コロナウイルス感染症の感染拡大が始まってから、 3 年目を迎えようとしている。全国大学生活協同組合連合会の「学生生活実態調査」によれば、コロナ禍の2020年に 1 日の読書時間がゼロ分の学生はいったん減少したが、2021年度の調査で再び増加に転じている。およそ半分の大学生が 1 日の読書時間がゼロ分で、読書をする学生としない学生の二極化が依然として存在している。本稿では大学生を対象に読書の楽しさ、読書時間の有無、読書に関わる交流、好きな作品、好きな作家、繰り返して読む本、読書のメリットについてのアンケートを実施し、読書を生活の中にどのように位置づけるかをとらえ直すことを試みた。読書のメリットについては、学生の自由記述をまとめたところ、次の 4 つに分類できた。①勉強・知識、②想像力・体験、③時間の過ごし方・楽しみ、④コミュニケーション・交流である。繰り返し読む本に関する調査では、自分にとって大切な 1 冊に出合い、見つけた体験を持つ学生は、作品の感想を共有し合うコミュニケーションを通して「味わう」までに高める力を獲得している。これにより、今後の研究の重要な基盤を得ることができた。

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