横山古墳群の再検討 : 越前三尾氏・三国氏研究の一齣として

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タイトル別名
  • ヨコヤマ コフングン ノ サイケントウ : エチゼン サン ビ シ ・ サンゴク シ ケンキュウ ノ ヒトコマ ト シテ
  • Reexamination of the Yokoyama Burial Mounds : As a Part ofResearch on the Mio and Mikuni Clans in Echizen

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抄録

福井県あわら市・坂井市所在の横山古墳群は、越前を母体とした継体大王の関連氏族である三尾氏・三国氏の奥津城として知られる。継体を考えるうえでの重要古墳群であるが、調査・研究に関しては2001年発表の中司照世論文の以来、20年以上も停滞している。そこで、研究史の整理と問題点を提示し現地踏査を実施したうえで、新出資料も加え従来の見解や資料解釈の見直し、本古墳群内における有力墓および越前全体の最有力墓系列を再検討した。結果、主に最有力墓に採用される主墳と陪塚という関係が5 世紀後葉から認められ、系列上の画期ととらえ直した。6 世紀以降になると、大小の前方後円墳の併存および主墳と陪塚というセット関係の継続的なあり方は、他の越前の有力墓系列には認められない状況から重層的な政治体制を構築していた可能性について指摘した。本古墳群内の有力墓の被葬者は5 世紀末まで松岡古墳群を中心とする越前の最有力墓の被葬者との関係性が強かったが、6 世紀になると一時的ではあるが、従来の在地勢力を中心としながら東海との政治的な関係性を有した勢力も併存していたことを明らかにした。

有力墓系列

前方後円墳

陪塚

埴輪

重層的な政治体制

identifier:RO001300011550

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