大学新入生における友人関係構築行動に関する探索的検討 ―大学1年生への面接調査から―

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タイトル別名
  • An Exploratory Study of the Friendship Building Behaviors in University Freshmen ―Interview research of the freshmen students―

抄録

本研究では、大学新入生の友人関係の形成や維持がなされる際に行われる行動に注目し、個人の行動や考えを探索的に検討することを目的とし、大学1年生(N=6)に対して半構造化面接を行った。入学直前・直後の行動や友人との関係を意識し行った行動や振る舞い、大学入学後の行動変化や学業・学内活動に関する不満について質問した。回答から、従来の親密化研究における自己開示や社会的スキル研究の知見と対応するような、友人への積極的働きかけや振る舞いが行われることが分かった。大学入学後には、友人との関係をより良いものにしようと意識するために、友人の表情を伺ったり、場の盛り上がりを見せるために無理をしたりするといった行動が行われることが分かった。これまでの先行研究とは対応づかないものとして、入学前の対面接触以前にSNS を通して新たな友人への働きかけが行われていることが明らかになった。大学入学後には、友人に対し自らを蔑むような内容を話題にすることで、友人との類似性を魅せるような行動がなされることが分かった。今後は、本研究の結果をもとに尺度化を行い、量的な検討を行うことが求められる。

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