NICUにおけるわが子の痛み体験とケア参加に関する母親の認識 <研究報告>

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タイトル別名
  • Mothers' perception of their infant's pain experience in the NICU and their involvement in his/her pain care
  • NICUにおけるわが子の痛み体験とケア参加に関する母親の認識
  • NICU ニ オケル ワガコ ノ イタミ タイケン ト ケア サンカ ニ カンスル ハハオヤ ノ ニンシキ

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抄録

【目的】 わが国では,処置に付き添う親の心理的負担への配慮により,「親は処置に付き添わない」というのが多くの施設における方針である.そこで本研究では,NICUに入院しているわが子の痛み体験およびケア参加に関する母親の認識を明らかにすることとした. 【方法】 対象は,総合周産期母子医療センターNICUに入院し,回復室に移床後で経過が安定し退院の見通しが立っている新生児の母親とした.調査方法は無記名式構成型質問紙調査(自由記載含む)とし,質問内容は回答者の子どもの背景,わが子の痛みに関する認識,痛みを伴う処置の付き添いに関する認識わが子を痛みから護るための対処への認識とした.データはすべて,記述的に分析した. 【結果】 101名の有効回答を得た.80%の母親がわが子は痛みを感じていると認識し,多くの母親は痛みからわが子を護るために,自らが痛みに気づき,緩和法を実施できるようになること,医療者には最新の知識を持って痛みのケアを行うことを望んだ.78%の母親は痛みを伴う処置に付き添いたいとし,その理由は,「痛みの緩和」「痛み経験の共有」「処置経過の理解」「医療スタッフとの関係性:役に立ちたい」だった.付き添いたくない理由は,「動揺」「医療スタッフとの関係性:信頼し任せる・規則に従う」であった. 【結論】 調査結果より,母親のケア参加を推進していくには,最新の知識に基づき,個別的な母親のニーズをサポートできること,およびガイドラインを参考に痛みのケアを実践し,必要な改善行っていくことが求められていると考える.

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