重症心身障害児の母親における障害受容過程と子どもの死に対する捉え方との関連 : 母子分離の視点から <研究報告>

書誌事項

タイトル別名
  • Relationship between mothers' acceptance of their children's severe motor and intellectual disabilities and awareness of their death : The view point of maternal separation
  • 重症心身障害児の母親における障害受容過程と子どもの死に対する捉え方との関連--母子分離の視点から
  • ジュウショウ シンシン ショウガイジ ノ ハハオヤ ニ オケル ショウガイ ジュヨウ カテイ ト コドモ ノ シ ニ タイスル トラエカタ トノ カンレン ボシ ブンリ ノ シテン カラ

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抄録

本研究は, 重症心身障害児の母親の障害受容過程と子どもの死に対する捉え方との関連を検討することを目的とした。重症心身障害児の母親20名に半構造化面接を行った結果, (1)障害受容過程においては, 「ショック」, 「否認」, 「情緒的混乱」, 「努力」, 「あきらめ」, 「とらわれ」, 「感受」, 「視点の獲得」, 「共生」, 「分離」の10の局面が見いだされた。また, (2)子どもの死に対する捉え方については, 〈覚悟型〉, 〈看取り型〉, 〈葛藤型〉, 〈保留型〉, 〈打ち消し型〉, 〈切り離し型〉の6様態に分類された。(3)各様態と障害受容過程との関連を検討した結果, ①子どもの死の可能性を現実として見据える〈覚悟型〉は, 子どもとの心理的分離を明確に意識し, 死後の子どもとの心理的結合を求めていること, ②子どもの死の可能性を否認しようと試みる〈打ち消し型〉は, 子どもとの一体感を保っていることが推測され, 子どもの死の捉え方に関して, 母子分離という視点からの理解が有効であることが示唆された。

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