The Concept of Sustainable Development in the Light of Environmental Politics : Centering on Brundtland Report

Bibliographic Information

Other Title
  • 「持続可能な開発」概念の環境政治学的な考察 : ブルントラント報告を中心に
  • 「 ジゾク カノウ ナ カイハツ 」 ガイネン ノ カンキョウ セイジガクテキ ナ コウサツ : ブルントラント ホウコク オ チュウシン ニ

Search this article

Abstract

本稿は、一九八七年のブルントラント報告のなかで提示された「持続可能な開発」の概念に関して、環境政治学的な視点から考察するものである。気候変動、オゾン層破壊、生物多様性の喪失、海洋汚染などの環境問題が地球生態系を悪化させている現代において、持続可能な開発という観点から地球環境の保護を推進するグローバル環境ガバナンスの取り組みが行われている。そうした取り組みは、二〇一五年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)にも示されている。しかし、開発と環境保護の政策をめぐっては従来から見解の相違がみられたことも事実であり、そのことは「持続可能な開発」の概念の捉え方をめぐる見解の相違にも反映されている。本稿では、環境政治思想、環境と開発をめぐる各国の政治的利害状況、そして地球環境政策における持続可能な開発の意味という観点から、ブルントラント報告に焦点を当てながら、多様な解釈の余地を残している「持続可能な開発」の概念について検討したい。

Journal

  • 法学新報

    法学新報 127 (5-6), 685-712, 2021-03-24

    法学新報編集委員会

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top