鏡の世界と実世界を行き来する超鏡空中像におけるコンテンツ実装に関する一検討

Abstract

鏡に対してデジタル情報を表示する既存手法の多くは,デジタル情報の表示範囲が鏡像空間内に限定されている.そこで我々は,デジタル情報を鏡像空間に表示するだけでなく,物理空間へも連続的に移動させることのできる超鏡空中像表示技術を提案し,これまでに光学系の提案とシステム実装を行った.本稿では超鏡空中像のコンテンツ実装について,演出手法と空中像とのインタラクション手法の初期検討を述べる.演出手法として,我々は鏡像空間と物理空間に対して「空間の連続性」と「空間の異質性」の2つの性質を表現する手法をそれぞれ提案し,評価用コンテンツを実装した.そして評価用コンテンツに対してユーザーインタビューを行うことで,それぞれの演出手法の有効性を確認した.さらに,インタラクション手法としてユーザが鏡の反射を利用して鏡越しの空中像を操作できる手法を提案し,インタビュー結果に基づくコンテンツ演出の改良と併せて体験型コンテンツを実装した.体験型コンテンツを用いたデモンストレーション展示の結果,超鏡空中像の視聴体験は多くの参加者に好意的な印象を与えることが確認された.

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