第二言語の映像視聴時の認知負荷を考慮した字幕提示手法の提案

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映画やテレビ番組などを見る際,字幕は映像の内容理解を促進する役割を担っている.本研究では,第二言語の映像視聴時において認知負荷を考慮した字幕提示手法を提案する.一般的な字幕は画面下部に提示されるが,字幕と映像の視線の切り替えが多く発生し,認知負荷の要因になっている.提案手法では,認知負荷を減らし,映像集中を妨げないための字幕提示として,字幕の提示位置,提示時間,情報量に着目した.評価実験では,22 歳から 25 歳の 12 名の参加者に英語の映像を視聴してもらい,提案手法が映像視聴時の視線分布,理解度,認知負荷に与える影響を調査した.その結果,一般的な字幕に比べて提案手法による字幕では画面中央付近に視線が分布していることが分かった.映像の理解度は一般的な字幕に比べて劣るものの,同程度の理解が保たれたことが示唆された.しかしながら,映像視聴時の認知負荷は一般的な字幕よりも大きく,参加者は提案手法による字幕で負荷の大きい状態で映像を視聴していたことが確認された.

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