時刻表情報を考慮した都営バスのオープンデータによる渋滞検知手法の提案

抄録

日本における交通渋滞による経済的損失は年間 12 兆円上ると試算されており,渋滞を検知し回避することは喫緊の課題である.現在,交通渋滞の検知は主に道路上に設置されている感知器によって行われている.しかし,道路上に感知器が設置されていない場合があるため,全ての道路の交通渋滞を検知することは難しい.また,他に交通渋滞を認識する手法として民間企業が運営する渋滞予測サービスがあるが,これらのサービスの多くは,そのサービスを使用しているユーザーの走行状態を基に予測が行われている.そのため,ユーザーの走行データが少ない道路では渋滞予測の精度が低くなるという問題がある.そこで,オープンデータとして提供されている都営バスのリアルタイム運行データと機械学習を用いた渋滞検知手法に時刻表情報を考慮することでの精度向上を目指す.実験の結果,実際の出発時刻と定刻との差を特徴量に入れることですべてのアルゴリズムにおいて F1 スコアが向上し,ランダムフォレストでは 0.621 から 0.678 へ向上した.

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