ニラ茎部の処理・保存条件によるメチインとアリインの含有量変化

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of processing and preservation conditions on methiin and alliin contents of Chinese chive stems
  • ニラ ケイブ ノ ショリ ・ ホゾン ジョウケン ニ ヨル メチイン ト アリイン ノ ガンユウリョウ ヘンカ

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抄録

本研究では,ニラ茎の冷凍・解凍条件や抽出の際のエタノール濃度を変えることで,メチインとアリイン抽出量にどのような影響が生じるかを検討した。その結果,冷凍期間が長くなるにつれ,ニラの細胞破壊が進行し,メチインとアリイン量が増加することがわかり,冷凍前後で,メチインが約3.5倍,アリインで約5.6倍まで上昇した。また,ニラを細かく切断した方が,よりメチインとアリイン量の増加に繋がることもわかった。冷凍したニラ茎を解凍する場合,30~50℃の高めの温度では,アリイナーゼの働きで一部が臭い成分に変換し,メチインとアリイン量に影響を与えることから,低温での解凍が良いことが確認された。さらに,ニラの収穫時期や抽出の際のエタノール濃度により,メチインとアリイン抽出量及びその割合に影響を与えることがわかり,それらの割合が約80:20に変化することが確認された。以上のように,機能性成分であるメチインとアリインを増加させる方法を見出したことで,ニラ茎の廃棄ゼロに向けての基礎データとなることが考えられる。

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