底面給液法における根長増加によるイチゴ多収化の可能性

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  • テイメンキュウエキホウ ニ オケル コンチョウ ゾウカ ニ ヨル イチゴ タシュウカ ノ カノウセイ

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培地システムとして点滴給液法(断熱送風区)と底面給液法(NSP)を用いて,四季成り性品種の‘よつぼし’と一季成り性品種の‘恋みのり’での果実生産量を比較した。12月から7月までの生産期間(約8か月間)において,‘よつぼし’においては点滴給液法で938g/株に対して底面給液法で857g/株と収量は減少した。一方で,‘恋みのり’においては点滴給液法で901g/株に対して底面給液法で1,310g/株と顕著な収量増加が認められた。地上部の収量と栽培終了時の根長を比較したところ,高い正の相関が認められた(R2=0.998)。株あたり1310gの収量は,9.17t/10a(7,000株/10a)に相当する高収量であるが,このような生産を支えるには十分な根量(根長)が必要であることが示唆された。また,本試験で使用した底面給液法は点滴給液法に比べ,根域が狭く,給液量も相対的に制限されていたと考えられたが,‘恋みのり’ではこのような条件で根量を増やすことができ,クラスター状の根を発達させるなど特異な現象が認められた。

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