日本語教員養成課程における教授法科目および教育実習の実践

書誌事項

タイトル別名
  • Classes for teaching methodology and teaching practice in the Japanese language teacher training course

抄録

近年、在留外国人数が大幅に増加し、日本語教育の必要性が大きく叫ばれるなか、十文字学園女子大学は2020年度に日本語教員養成課程を開設した。本稿は、本課程のなかでも特に日本語教育技術の養成に主眼をおいた教授法科目および教育実習について2021年度の実施内容を報告するものである。資格必修科目のうち、基礎的な3 科目である「日本語教育概論」「日本語教授法Ⅰ」「日本語教授法Ⅱ」では、日本語教育史、日本の言語政策、コースデザイン、技能ごとの教授法と多岐にわたる内容を扱った。知識を一方的に伝授する講義形式ではなく、実際の教科書を分析させる、他の実習生とディスカッションをさせるなどし、実習生が能動的に参加できる授業を実施した。教育実習への準備という位置づけである「日本語教授法Ⅲ」では、教材分析、教案作成、模擬授業など、授業計画に関わるさまざまな内容を扱った。「日本語教育実習」では、本学留学生別科の一部を教壇実習の場とし、授業見学→授業準備→模擬授業→教壇実習→振り返りというサイクルを2 回実施することができた。また、外国人児童が集まる地域の日本語教室においても1 人2 回ずつの参加を実施することができ、受講生たちに多様な日本語教育現場を体験させることができた。今後の課題としては、①教授項目間の順序やつながりの改善、②題材とする教科書の吟味、③受講生の日本語教育経験を考慮した授業計画、④教壇実習スケジュールの緩和、⑤教壇実習における到達目標の設定と振り返りの方法の検討、⑥海外における教壇実習の実施、などが抽出された。【査読なし】

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