オガサワラカワラヒワの個体群存続に対する脅威

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タイトル別名
  • Threats to the population of the Ogasawara Greenfinch in the Ogasawara Islands

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抄録

オガサワラカワラヒワは人間の入植後に分布が大規模に縮小した。また、近年は個体数が激減している。この減少には、人間の活動に伴う様々な要因が影響していると考えられる。特に侵略的外来哺乳類であるクマネズミとドブネズミによる巣の捕食、採食地におけるネコによる捕食、ノヤギによる生息地破壊などが集団の存続に大きな影響を与えてきていると考えられる。また、台風や干ばつによる食物不足は、繁殖成功に影響を与えていると考えられる。さらに、外来植物の分布拡大やその管理、殺鼠剤などの化学物質、感染症などもこの鳥に影響を与える可能性がある。本種の分布や個体数を回復させるには、これらの要因を除去することが不可欠である。

収録刊行物

  • 小笠原研究

    小笠原研究 48 17-30, 2022-03

    東京都立大学小笠原研究委員会

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