サプライチェーン,エネルギー・食料価格と 日本のマクロ経済変動   ―ローカルプロジェクションと構造VARモデルによる実証分析―

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タイトル別名
  • Supply Chain, Energy, Food Price and The Macroeconomic Fluctuations of Japanese Economy: An Empirical Analysis based on Local Projection and Structural VAR Model
  • サプライチェーン,エネルギー ・ ショクリョウ カカク ト ニホン ノ マクロ ケイザイ ヘンドウ : ローカルプロジェクション ト コウゾウ VAR モデル ニ ヨル ジッショウ ブンセキ

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抄録

最近,新型コロナウイルス感染症とロシアによるウクライナ侵攻の同時進行により,世界的にサプライチェーンの混乱とエネルギー・食料価格の高騰が発生し,主要先進国ではインフレ率の上昇と経済活動の落ち込みが見られている。本稿はこのような経済情勢を意識して,サプライチェーンの逼迫状況を定量的に表すGSCPIとエネルギー・食料の価格指数を使用し,これらの変数の変動が日本のマクロ経済に与える影響をローカルプロジェクションと構造VARモデルで検証する。ローカルプロジェクションでは,サプライチェーンの逼迫が消費者・生産者物価の持続的な上昇を引き起し,さらに長期的に生産の低下をもたらすことが認められている。構造VARモデルでは,符号制約による構造ショックの識別が行われ,分散分解と歴史分解を通じてサプライチェーンショック,エネルギー・食料価格ショックが最近の物価上昇をもたらす重要な要因であることも確認されている。

収録刊行物

  • 経済学季報

    経済学季報 73 (3), 33-59, 2023-12-08

    立正大学経済学会

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