社会的養護経験者による「伝えたいこと」と支援課題:全国調査自由記述内容の分析結果から

書誌事項

タイトル別名
  • シャカイテキ ヨウゴ ケイケンシャ ニ ヨル 「 ツタエタイ コト 」 ト シエン カダイ : ゼンコク チョウサ ジユウ キジュツ ナイヨウ ノ ブンセキ ケッカ カラ
  • Support Issues in Social Care after Leaving a Facility for Children:A Study from the Results of a National Survey

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抄録

本研究は,2020 年に実施された社会的養護の措置を離れた人を対象とする全国調査結果から,「国・自治体・施設等に『伝えたいこと』」への自由記述内容(544 人が回答)を分析し,本人が「伝えたい」ことは何かを明らかにし,支援のあり方を考察した。定性的コーディングの方法により分析した結果,「伝えたいこと」は,国・自治体・施設等に向けたものにとどまらないことが明らかになった。その全体像は,(1)施設等に「伝えたいこと」(児童相談所,一時保護所,里親(里親委託・里親制度を含む),施設(職員)),(2)国・自治体・社会に「伝えたいこと」(社会的養護に関する支援・制度・環境整備のあり方,子ども・若者への政策・支援のあり方,社会福祉のあり方),(3)私自身の思い・気持ちについて「伝えたいこと」,(4)本アンケート調査について「伝えたいこと」である。社会的養護や,子ども・若者への支援のあり方について「伝えたいこと」からは,措置解除後の支援の改善・充実にとどまらず,入所中から退所に向けた支援の充実,支援体制としての職員へのサポートの充実,偏見・差別を無くすための社会に向けた意見など,子どもの最善の利益を保障するための福祉のあり方を検討するうえで重要な示唆を得ることができた。

社会的養護

自立支援

生活支援

伝えたいこと

全国調査

identifier:FO002000011737

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