柔道整復師学校養成施設の学生における臨床実習のストレス調査 : 学年別実習形態の違いに着目して

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タイトル別名
  • A survey on clinical training stress among students of Judo therapist training schools : focus on differences in grade-specific training modes
  • ジュウドウ セイフクシ ガッコウ ヨウセイ シセツ ノ ガクセイ ニ オケル リンショウ ジッシュウ ノ ストレス チョウサ : ガクネン ベツ ジッシュウ ケイタイ ノ チガイ ニ チャクモク シテ

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説明

柔道整復師学校養成施設指定規則が改正され,臨床実習の実施内容および実施時間などの拡大が進んだことで,その重要性が高まっている。柔道整復師学校養成施設の臨床実習は,臨床(地)実習ガイドラインに基づいて展開されるが,実習場所や実施時間および実習内容などは,各学校単位で選定し臨床実習が進められている。しかし,臨床実習に臨む学生の実態が未だ明確となっていない。すなわち,他のコメディカルでは,臨床実習に臨む学生のストレスに関わる報告が多いなか,柔道整復師学校養成施設での臨床実習に臨む学生のストレス調査に関した報告は少ない。 本研究では,柔道整復師学校養成施設での臨床実習形態が異なる各学年について,学生の心理的反応と身体的反応のストレスを調査することを目的とした。 対象は,臨床実習を履修した2年次から4年次の学生252名とした。心理的反応は状態-不安尺度(STAI)を用いて測定し,身体的反応は唾液アミラーゼ活性測定(SAA)と加速度脈波測定を用いて測定した。研究結果から,心理的反応のSTAIでは2年次の実習前に高値を示し,3年次と4年次では実習後に高値を示した。身体的反応の加速度脈波では,2年次と3年次の実習前に高値を示した。また,本研究での臨床実習における学生へのストレスは,低ストレスにて経過したことが示唆された。 本研究の臨床実習では,心理的反応において有意な反応を示したが,身体的反応では大きな変化が生じず実習を経過したことが示唆された。その要因として,診療参加型臨床実習を原則とした見学・模倣・実施を段階的に実践し,学生の不安に関わるストレスを軽減させたことが,過度なストレスに至らなかった要因と考える。結果,本研究での臨床実習では適度な緊張範囲のストレスにて実習を経過したことが結果より考察される。

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