日常生活動作に応じた二語連鎖の言語表現を学ぶワンタップ教材アプリの開発-知的障害のある肢体不自由児への実践を通して-

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タイトル別名
  • Development of a One-Tap Teaching Material Application to Learn Two-word Chains of Language Expressions for Daily Life Activities - In Practice with Physically Disabled Children with Intellectual Disabilities -

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抄録

本研究の目的は、知的障害のある肢体不自由児が文章の基礎を学習することができるワンタップ教材アプリ(主語述語版)を開発することである。具体的には、アプリ内で対象児や関わりのある人物の写真を使ったり、動作のイラストを使ったりすることで、知的障害があっても主語と述語を学べることを目的とした。また、身体の動きが不自由でも食事や更衣、移動などの日常生活動作を視覚的に学ぶことができるようにした。写真や動画を提示できるようにし、対象児が二語連鎖(動作主+動詞型:先生が+来る)を獲得できるようにした。 アプリを開発後、授業実践を行ってその有用性を検討した。成果は、以下の通りである。①対象児の習得状況に応じて、アプリ内で教材のカスタマイズを行ったことが二語連鎖につながった。②その要因には、本人の学習に対する能動性を喚起しうる教員の言語賞賛と課題達成に随伴して生じるアプリからの賞賛機能(チャイム、ファンファーレや好きな動画)が挙げられる。③二語連鎖の獲得は、自分の意思表示を明確にさせるとともに、他者とのコミュニケーションの促進につながった。

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