若年女性における隠れ肥満の実態調査と 関連する因子の検討

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  • Investigation of normal weight obesity and related factors in young women

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抄録

type:Article

近年、若年女性の隠れ肥満の存在が指摘されている。隠れ肥満は、BMI は標準 (18.5-24.9kg/m2)であるが高体脂肪率を呈し、生活習慣病の早発が懸念されている。本研究は、若年女性における隠れ肥満の実態調査と関連する生活習慣の検討、さらに糖・脂質代謝、アディポサイトカインに及ぼす影響を調査した。対象者は、女子学生32 名 (20.6 ± 1.0 歳)とし、生活習慣・食事調査、体組成・握力測定、血液検査を実施した。本研究の隠れ肥満該当者は10 名 (33 %)であった。やせと肥満を除外した、隠れ肥満群 (n=10)と正常群 (n=20)の比較では、運動習慣に差は認めず、体重当たりのたんぱく質摂取量 (p = 0.031)、ビタミンD の摂取量 (p = 0.006)が正常群よりも隠れ肥満群において有意に低値を示した。一方、血液生化学検査項目では、血中脂質や血糖指標に差は認めなかったが、レプチンに有意な差を認めた( p =0.001)。本研究の隠れ肥満者は、血中脂質や血糖指標に明らかな差はなかったものの、レプチンの分泌量が亢進しており、隠れ肥満の早期発見と、たんぱく質やビタミンD の摂取量に着目した食事管理の重要性が示唆された。

identifier:http://reposit.sun.ac.jp/dspace/handle/10561/2024

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