ペルー南海岸に進出するワルパ : 前期中間期における中央アンデスの社会的動態について

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タイトル別名
  • Huarpa Expansion to the South Coast of Peru: Social Dynamics of the Central Andes in the Early Intermediate Period
  • ペルー ミナミカイガン ニ シンシュツ スル ワルパ : ゼンキ チュウカンキ ニ オケル チュウオウ アンデス ノ シャカイテキ ドウタイ ニ ツイテ

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抄録

南米アンデス地帯では、前期中間期後期から中期ホライズン初期(およそ紀元5~7世紀)にかけて、中央高地南部のアヤクチョ(Ayacucho)盆地と南海岸のイカ-ナスカ(Ica-Nasca)地方のあいだで接触が起こり、両社会の物質文化が相互に影響し合ったと考えられている。中期ホライズン初頭における、国家社会ワリによる南海岸への積極的な進出は様々な考古学上の証拠により裏付けられているが、前期中間期後期におけるアヤクチョ地方ワルパ社会と南海岸ナスカ社会の接触については確たる証拠はなく、いまだ憶測の域を出ていない。そこで本稿では、アヤクチョ地方のニャウィンプキオ(Ñawimpukio)とコンチョパタ(Conchopata)遺跡、ならびに南海岸のワカ・デル・ロロ(Huaca del Loro)とパチェーコ(Pacheco)遺跡から報告されている大型の石製円形構造物の類似性に着目して、前期中間期後期におけるワルパ社会による南海岸進出の可能性を考察した。

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